三留先生のパワーLED講座 第4回目 熱対策 基板の特性

エンジニアの皆さま こんにちは。

 レボックス株式会社の 三留 です。

 

パワーLED 講座 第4回も 前号に引き続き 熱対策 基板選択について お話します。

 

第3回は 基板の素材についてでした。

今回は基板に工夫することでの
放熱対策が可能なことをお伝えいたします。 

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下記の図は、最新の基板です。


パワーLEDを使用する回路が複雑になり片面でパターンが引けない場合が

多々あります。そのような場合に有効なのがこのようなやりかたです。

 

       54P.JPG

パワーLEDの放熱ヒートシンク部分に直接、熱誘導体を取り付ける方法です。

この方法をとることにより熱をメタル基板のように絶縁層を通さずに直接引く
ことができるので効率が良いです。

この方法を採用できるLEDは限られており、LED放熱ヒートシンク部分が
フリーであること、つまりアノードにもカソードにもつながっていないことが条件です。


この部分がアノードにもカソードどちらかにつながっていると、熱誘導体部分で
回路上ショートの状態になってしまいます。


またこの構造の場合、LEDヒートシンクから直接熱を引くため使用する基板は、
メタル基板ではなくガラエポ基板で大丈夫なので、多層パターンの設計が可能となり、
複雑な回路を実装する場合にも向いています。


欠点としては、ガラエポ基板に穴を開けてその部分に熱誘導体を
貼り付ける形になるので、製造コストや製造日数確保など気をつけないとならない点です。

 

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◎次にいくつかの基板の特徴により 放熱がどのように違うのか

実際の温度測定をしてみました。

 

55P.JPG

     <実験回路>      <測定ポイント LEDカソード端子> 
         

 同じ基板形状、同じ厚みでLEDと電流も同じにして、
放熱性の違いを見て行きたいと思います。

基板はアルミ基板にパワーLEDを実装したものと、
ガラエポ基板にパワーLEDを実装したタイプです。

まったく同じ条件にて温度測定をすることにします。
測定ポイントは、LEDのカソード部分です。

 

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ここで一つ ガラエポ基板にスルーホールにより放熱効率を
良くする方法もみておきましょう。

56P.JPG

 アルミ基板まではいらないが、ガラエポでは不安といった場合もあります。

パワーLEDの実装密度が低い場合もこの方法が使える場合があります。

LEDの放熱パット又は周辺のパターンに0.2mmのスルーホールをたくさんあけます。


0.2mm以上のホールにするとハンダが流れてしまう場合があるので
この大きさにすると良いです。

このスルーホールを伝わって基板裏面に熱が逃がすことができます。
この放熱パターンはなるべく大きく引いた方が放熱性もよくなります。

また、レジストがなくても良い場所であればレジストを
乗せないだけでも放熱性がよくなります。

この方法で問題ない場合は、基板のコスト面や基板製造納期など
あらゆる面でコストダウンできますので有効な方法といえます。

 

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57P.JPG

 

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放熱のためにシリコンやシートを用いる方法のご紹介です。

58P.JPG

 アルミ基板とアルミヒートシンクの取り付けには、
放熱シリコンや放熱シートを敷くことが重要となります。

金属同士で密着できれば一番良いですが、どうしても薄い空気の層ができてしまい、
熱の伝達ロスとなってしまいます。

放熱シートにはシリコン系とアクリル系があり、シリコン系はべたつきが多く、
逆にアクリル系はべたつきがなく取り扱いが楽です。

熱の伝導を効率よくするには、なるべくシリコンの層を薄くして空気が入らないように
することが重要となります。

最も効果があると思うのは、グリスを薄く塗って密着させることです。
生産工程や量産数量や作業性などを考えてシートかグリスかを
使い分けると良いとおもいます。


基板の固定は、必ずネジとめをしてシートを押しつぶす感じでの取り付けが望ましいです。
この層はなるべく薄いほうが伝達距離も短くなり効果がでます。

 

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59P.JPG

 放熱グリスがどのくらい有効かも実験してみます。
回路はアルミガラエポ放熱比較で使った回路と同じ回路です。

ひとつはアルミ基板に放熱グリスを塗ったもの
もうひとつはアルミ基板に放熱グリスなしで
取り付けたもので比較です。

 

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60P.JPG

実際に測定したグラフです。
見難くて申し訳ないのですが、縦軸が温度。
横軸が時間です。

通電して急に温度は上がります。
その後 緩やかに右肩上がりに。 

グラフ中央時点で測定した温度は、

・ アルミ基板+グリス           30.5℃

・ ガラエポ スルーホール基板     32.0℃

・ アルミ基板(グリス無し)       33.0℃

・ ガラエポ基板             48.5℃

★特筆するところは ガラエポスルーホール基板がアルミ基盤のみよりも
温度が上がっていないところです。
 

 60-2P.JPG

 

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 ◎ 少しでも放熱効率を良くするために、アートワークを工夫することも重要です。

61P.JPG


@のパットはCREEのXREシリーズのパットです。
センターの大きい四角の部分が放熱パット。

実装基板の面積に余裕がある場合は、Aのパットのように
放熱のパターンを大きく引きます。

熱を広げることにより放熱の効率が良くなります。
電気的にショートやハンダ流れを防止するために、大きくした部分は
レジストで覆うのが通常のパターン設計です。

Bは実際に製品にした基板のA面のパターンです。
放熱パット部分のパターンを大きくとって放熱性を良くしています。

基板に使っていないスペースがある場合は、このように放熱パットの
パターンを大きくすると良い傾向があります。

今回はココまでです。

第3回 今回の第4回と 基板の特徴をお伝えしながら
パワーLEDの課題でもある 放熱 についてお話しました。

設計時に 放熱を考えずに(また 甘くみてしまって) 機能を
発揮できなかったり 劣化をはやめたり 事故につながったり
よいことはありませんので ぜひ常に重要部分として設計してください。

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どうぞのぞいてみてください。

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次回も お楽しみに!! ----------------------------------------------------------------------

「三留先生のパワーLED講座」は、2010年に 高度職業能力開発促進センター (通称:ポリテクセンター)にて  弊社三留が講師を務めた際、使用した テキストを用いてお届けしています。

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